消費者金融を利用してお金を借りたら、借りたお金に利息をつけて返済をしなければいけません。
返済がきちんとできないと、その後あらゆる場面でお金が借りにくくなるなど信用上の問題が起こります。
そこで、消費者金融を利用するのなら、返済方法や返済ができなかった時にどうなるのかを理解した上で、延滞しないようにする必要があります。
では、消費者金融で延滞を防ぐための知識を確認しましょう。
まずは、消費者金融でお金を借りたらどのように返していけばいいのか、確認しましょう。
消費者金融で借りたお金の返し方は、業者によって違います。
そこで、事前に以下の点について確認しておきましょう。
まずは返済日からですが、業者によって以下のような決め方の例があります。
大手の業者では、例えば35日ごとに返済日が来る方法が取られているところもあるように、日付が決まっているのではなく定期的に返済日が来ることもあれば、指定された日付に毎月支払いをする方法もあります。また、その日付は業者が指定する場合もあれば、利用者が選べることもあります。
返済金額については、毎月決まった金額を返済する方法もあれば、返済日前の決められたタイミングでの借入残高によって返済金額が変動する方法もあります。
さらに、返済方法にも以下のようにいくつかの方法があり、業者によってどの方法に対応できるかが決まっています。
この方法が選べると便利、というものがある場合、その返済方法に対応した業者を選ぶようにすると、返済を忘れにくくなりますね。大手の方が、より多くの返済方法に対応できる傾向があります。
一括返済には、以下のようなメリットがあります。
消費者金融の金利は、元本に対してかかるものなので、早めに返済をして元本を減らせばその分支払う利息を減らすことが可能です。また、定期的に返済があると、その管理もしなければいけません。その手間を減らせることも、メリットだと言えます。
ただし、一括返済には、以下のような注意点もあります。
一括返済をしてみようかなと思われる方は、個別の記事で詳細をご紹介していますので、ぜひご確認ください。
この場合も、決められた通りに返済するよりも支払い利息が減らせるメリットがあります。
多く支払う方法としては、以下のようなものがあります。
支払い回数を増やす | 返済日に多めに返済する |
---|---|
通常の返済日以外に追加で返済 | 返済日に決められた支払額より多めに入金 |
業者によって方法が指定されている場合もあれば、そうでない場合もありますので、案内を確認してから追加返済をするようにしましょう。よくわからない場合は、問い合わせてみると安心です。
支払い回数を増やしたり通常より多めに返済したりしても、次の返済は通常通り行う必要がありますので、繰り上げ返済をしたことが原因で滞納しないように気をつけましょう。
消費者金融で借りたお金を全額返済した後は、どのようにすればいいのでしょうか。対応法を見ていきましょう。
消費者金融で借りていたお金を全額支払い終えることを完済すると言いますが、その後の対応方には以下の2つがあります。
対応法 | 特徴 |
---|---|
完済したまま何もしない | 消費者金融との契約は継続 その後また借入も可能 |
解約する | 消費者金融との契約が終了 また借入がしたい場合は再申し込みと審査が必要 |
消費者金融で完済した後そのままにしておけば、またお金に困った時に借入をすることも可能です。そのため、特に問題がなければ、完済してもそのままにしておいてもいいですね。
住宅ローンなどの高額の融資を受けたい場合、消費者金融で借入をしているとすでに借金があることで返済に回せるお金が少ないと予想できることから、審査に通りにくくなってしまいます。
そこで、少しでも住宅ローンなどの高額ローンの審査に通る可能性を上げるためには、消費者金融での借入を完済する必要があります。そして、完済したことを証明してくれるのが、完済証明書です。
完済証明書を発行してもらう手順は、業者によって様々です。そのため、問い合わせをしてみると確実です。
住宅ローンなどを提供している業者によっては、完済証明書ではなく解約証明書の提出を求めることもあると言います。両者は、以下のように違います。
完済証明書 | 解約証明書 |
---|---|
完済した事実を証明 再び借入をすることも考えられる状態を示す |
解約した事実を証明 もう借入はできない状態を示す |
もう借入はできないことから、消費者金融を解約してもらった方が住宅ローンなどを提供する業者としては安心なわけですね。ですが、解約すると消費者金融にとってはもう顧客とは言えないので、解約証明書を発行してもらうのは難しい場合もあります。
消費者金融で借りたお金を返済できないと、単純に督促にあうといったことだけではなく、大きなデメリットがあります。それを知っていると、うっかり返済を忘れることがないように、最初から意識できますよね。
そこで、返済できないことにはどのようなデメリットがあるのか、確認しましょう。
それでは、消費者金融で延滞するデメリットをまとめて確認しましょう。
遅延損害金とは、返済が遅れた日数分請求される、余分な利息です。遅延損害金は、通常の金利よりも高く設定されているのが一般的です。それから、返済ができないと、お金を返す能力が無いと判断され、利用限度額が下げられる原因にもなります。場合によっては、融資そのものが停止されることもあります。
また、滞納をすると督促を受けるため、それがきっかけとなって内緒の借入がバレてしまう可能性があることも否定できません。
消費者金融は、利用者が借入をしていることを周囲の人に知らせてはいけないことになっています。そのため、督促は基本的には個人の携帯電話にしますし、郵送物に社名を入れることもありませんが、たまたま電話で話しているのを聞かれた、督促のはがきを怪しまれたなどの理由から借入がバレやすくなることもあります。
ずっと返済をしないでいると、最終的には差し押さえなどの法的措置に移行しますし、また滞納した記録が個人信用情報機関と呼ばれる機関に残るため、利用中の業者以外でお金を借りることも難しくなります。
返済ができずにいると、法的措置として差し押さえが行われることがあります。差し押さえとは、消費者金融が返済してもらえないお金を回収するための手段の一つです。
差し押さえられるものの例としては、以下のようなものがあります。
給与や預金口座が差し押さえられると、そのまま現金で回収されることになります。動産や不動産が差し押さえられる場合は、それを売却したお金が返済に回されます。
生活を維持するために必要な物を差し押さえることはできませんが、給料を差し押さえられると会社にも借金をしていることや滞納していることが知られるなど、影響は小さくありません。
差し押さえが気になる方は、個別の記事でさらに詳しくご紹介していますのでそちらをぜひご覧ください。
消費者金融で借りたお金を返せなかった事実があることを、ブラックリストに載るという言い方をすることがあります。
これは、先ほど返済ができないと信用情報に傷がつくという話をしましたが、その状態を例えて言う言葉で、実際にブラックリストというリストが存在するわけではありません。
ですが、イメージしやすいこともあって、このように言われることがあります。
消費者金融で返済がきちんとできないと、怖い取り立てに遭うのではないかと恐れる方もいらっしゃいます。
ですが、正規の消費者金融は法律を守っており、以下のような取り立てを行うことはありません。
ただし、これは正規の業者での話なので、闇金だとこういった取り立てを行っていることもありますので、業者選びには注意したいところです。
正規の業者の場合、まずは電話や郵便で連絡をし、それでも連絡がつかない、意図的に連絡を無視している様子があるなどがあれば職場に連絡をしてくることもあるという感じです。最終的には、法的措置に移行することも考えられます。
とはいえ、返済がきちんとできないことには、ここまで確認してきたようなデメリットがありますので、それを避けるためにも借りたお金はきちんと返すように気をつけたいところです。
返済ができないことが後ろめたくて、消費者金融からの督促の電話に出たくないこともありますよね。ですが、消費者金融からの督促の電話にはきちんと出る方が安心です。
電話を無視すると、以下のような方法が取られます。
ずっと連絡が取れないままだと、消費者金融としてもお金の回収ができなくて困るため、その人の所在を確認するためにこれらの対処を行います。
封筒に社名を入れない、職場への連絡は個人名でする、自宅には利用者が居ると思われる時間を選んで訪問するなど、配慮はしてもらえますが、それでも周りの人に知られるリスクは高まります。
そのため、督促の電話には素直に応じた方が問題が大きくならなくて済むと言えるのです。
返済をきちんとするつもりで借入をしたのに、様々な事情から返済が難しくなるような状況に陥ることは、絶対にないとは言えません。
そうなった時には、どうにもできないと放置するのではなく、何らかの手段を検討して借金を整理していくことを考える必要があります。
では、返済ができなくなった時にはどのような対処法が考えられるのか、確認しましょう。
消費者金融で返済ができない状態になった時には、以下のような対処をしましょう。
状況 | 対処法 |
---|---|
返済日には遅れるが返済できる予定がある | 消費者金融に連絡 返済額や返済日の変更を相談する |
返済できそうにない | 債務整理を検討 |
決められた返済日には遅れても、給料が入るまで待てば返せるなど返済できる予定がある場合、まずは消費者金融に遅れる理由やいつくらいに支払えそうかを連絡しましょう。そうすれば、一時的な返済額の減額や返済日の変更などに応じてもらえる可能性があります。
一時的にお金に余裕が無いわけではなく、借金が積み重なってもう返済が難しいという場合には、債務整理を検討しましょう。そのままにしておいても解決にはつながらず、利息が増えて行くだけなので、何らかの方法で対処していくことが大切です。
借りたお金がどうしても返済できそうになくなった時は、債務整理を検討した方がいいと先ほどお話しました。では、債務整理とは何かというと、以下のような方法で借金の減額などを試みることを言います。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
自己破産 | 借金が免除される ※財産を処分しても返済できない額が免除 |
財産を処分して返済に充てる必要がある 仕事上の制限を受ける場合がある |
個人再生 | 借金が大幅に減額できる | 一定の条件を満たしている人のみ対象 |
特定調停 | 裁判所の仲介により借金を減額 | 合意に達しない場合もある |
任意整理 | 裁判所を通さず弁護士などの仲介により借金を減額 | 自分で行うのは難しく弁護士などに支払う費用が必要 |
債務整理の詳細については、個別の記事でさらに詳しくご紹介しています。返済に困ってどうにかしたいと思われている方は、一度目を通してみてください。
債務整理をしておくと、決められた期間が経過すればその情報は消えますので、今後のことを考えてもそちらの方がいいと言えます。
先ほどご紹介した債務整理の方法の中で、特定調停と任意整理では、過払い金の計算を行うことによって借金の減額を試みます。これを、引き直し計算といいます。
過払い金とは、貸金業者でお金を借りた際に払い過ぎている利息のことを言います。
なぜこのようなことが起こったのかというと、貸金業者が守っている利息に関する2つの法律が定める上限の金利が、それぞれ違っていたからです。
今は統一されているので過払い金が発生することはありませんが、2つの法律で定められた金利に違いがあった頃に、民事上無効とされながらも刑事罰の対象にはならなかったいわゆるグレーゾーン金利で融資を受けていた人は、利息を払い過ぎているということです。
過払い金の請求には、以下の2つのパターンがあります。
完済してから過払い金の請求をした場合、個人信用情報機関にその情報が残ることはありません。ですが、債務整理の一環として行った場合は、記録が残ることになります。
もしかしたら自分も過払い金が発生しているかもしれないと思われる方は、一度調べてみてもいいですね。過払い金には時効がありますので、個別の記事で詳細をご紹介していますので、そちらも参考にしてみてください。
借金でどうにもならなくなった時、借金には時効があると聞けば、何とかその時まで逃げて踏み倒せないかと思うかもしれません。確かに、時効が成立すれば、借金を支払う必要はありません。
ですが、以下の理由から、借金は踏み倒すよりも債務整理などで何とか支払う方法を考える方が得策だと言えます。
借金の時効について気になる方は、個別の記事をご覧ください。
返済日・返済額の決め方・選べる返済方法は業者によって異なりますので、アナタにとって利用しやすいと思える業者で借入をすると、便利に返済ができそうですね。
とはいえ、返済を続けて行くうちに、どうしても返済が難しくなる時が来るかも知れません。そのような時は、放置するのではなく消費者金融に連絡するなどの方法を取って、今後もスムーズに借入ができるような状況を作りたいものです。
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